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2013.07.16

「山担 星野のひとりごと」 私の好きな山旅 第6回 北アルプス 針ノ木岳/蓮ヶ岳

  北アルプス 針ノ木岳 2821m/蓮ヶ岳 2799m

1日目。
前日、夜行バスにて東京を出発。翌朝、信濃大町の扇沢バスターミナル駅に着きました。
ここは、黒部ダムや室堂に行く拠点にもなっていて、シーズン中は大変混雑します。

扇沢ターミナル駅左側にある登山道を、1つ目の山小屋の大沢小屋を目指し歩くこと1時間50分。
こじんまりした大沢小屋に到着。ここで朝食を済ませます。
針ノ木雪渓の情報を小屋の人に聞き、針ノ木峠へ出発です。

広葉樹林の登山道を50分ほど行くと雪渓に取りつき、そこからアイゼンをつけ、赤いベンガラ(※1)を頼りに歩きます。時間にして、約4時間30分。長い、長い道のりです。
雪渓の先には、しだいに針ノ木岳がみえてきて、ワクワクしてきます。
登るにつれて傾斜がきつくなる上、途中、雪解けで大きな穴がいくつもあり、
下ではゴーゴーと雪解け水が音をたてて流れています。
落ちたら大変です!


▲針ノ木大雪渓

雪渓上部の沢沿いでは、砂れきの急斜面をジグザグに登りました。
しかし、ザックが重くて3m歩いては休み、また2m歩いては休みとなり、
すぐ前に見える針ノ木峠になかなかたどりつきません。急登で参りました。
やっとのことで針ノ木小屋(※2)に着くと、小屋の上にあるテント場にすぐテントを設営し、
昼食をとり、大休止しました。


▲針ノ木小屋のテント場

大休止後、蓮華岳へ。
蓮華岳は”高山植物の女王”コマクサの、日本最大級の大群落で知られています。


▲”高山植物の女王”と呼ばれるコマクサ

登山道上部に登るにつれて、コマクサが見えてきました。
山頂直下の斜面はピンクのコマクサの群落がすばらしい。
私は7月上旬に行ったのですが、7月下旬の方が見ごろとなるでしょう。

2日目。
テント場からの眺めも最高で、正面に船窪岳、鳥帽子岳を眺めながらの朝食となりました。
(メニューは、パンとスープ、コーヒーでした。)


▲早朝の針ノ木小屋とテント場

テントをそのままにして身軽になり、いよいよ針ノ木岳へ出発しました。
露岩帯を歩きはじめると、まず、チングルマの咲くお花畑を通ります。


▲蓮華岳のお花畑

しばらくしてハイマツの稜線に出ると、もうすぐ山頂です。
テント場を出発してから山頂までの歩行時間は、1時間30分ほどでした。

山頂に着き、目に飛び込んできた眺めは最高!


▲針ノ木岳山頂より後立山連峰を望む

残雪の立山連峰、剱岳、眼下には黒部湖。
そして、360度見渡すと北アルプスの名峰がすべて見え、とても感動しました。

下山の途中では、天然記念物のライチョウの親子にも会い、これまた感動!


▲ライチョウの親子を発見

台風が接近中だった為、安全を考慮し計画を変更して、この日は扇沢に戻り、信濃大町温泉に宿をとりました。
帰る日は時間があったので、信濃大町の山岳博物館に立ち寄り、
貴重な資料や昔の山道具などを見学して、登山の歴史を楽しみました。

帰りの電車も大変でした。
とうとう台風が来てしまい、大月駅で電車がストップ。
車中で一夜を過ごすことになりました。JRさんよりお弁当の差し入れがあり、ホッとしました。
翌朝、その日中に帰らないといけなかったので、一旦長野駅に戻り、東京へ帰りました。

《補足》
※1ベンガラ…雪上を歩く為の目印にする赤い顔料の粉末。
※2針ノ木小屋…針ノ木岳の開拓者でもある、山の文人・百瀬慎太郎氏が昭和5年に創設した小屋。
「山を想えば人恋し 人を想えば山恋し」という名句で知られている。

《みどころ》
・日本三大雪渓のひとつであるダイナミックな針ノ木雪渓
※日本三大雪渓…剱沢雪渓・白馬雪渓・針ノ木雪渓

・針ノ木岳山頂からの、立山連峰と北アルプスの眺め

・蓮華岳のコマクサ大群落

・時間に余裕があれば、是非「大町山岳博物館」へ。
※信濃大町よりタクシーで15分。

《紹介した施設の連絡先》
■針ノ木小屋さん(長野県大町市)
TEL:0261-22-1584/針ノ木小屋直通:090-2323-7145
※直通電話は営業期間の7/1~10/14のみ利用可。

《お勧めガイド本》
■信濃毎日新聞社「新北アルプス博物誌」3,150円(税込)
⇒詳細ページはこちら

■山と渓谷社「アルペンガイド 白馬・後立山連峰」1,890円(税込)
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